武蔵野美術大学教授退任記念 「寺原芳彦 二軸の想(sou)」展

開催概要

会期
2013年09月02日 〜 2013年10月05日
会場
武蔵野美術大学 美術館・図書館 (東京都小平市小川町1-736)
参加クリエイター
寺原芳彦
ジャンル
その他
タグ
デザイン・プロダクト

開催内容

このたび、武蔵野美術大学 美術館・図書館では、長年にわたり本学の教育、研究に携わってきた工芸工業デザイン学科 寺原芳彦教授の退任記念展を開催いたします。展覧会名の「二軸の想」とは寺原氏の言葉で、「デザインする時には一つだけではなく二つ以上の異なる側面から考える」という姿勢を指します。
 寺原芳彦氏は1943年に東京都に生まれ、1967年に武蔵野美術大学造形学部産業デザイン学科工芸工業デザイン専攻(現 工芸工業デザイン学科)を卒業しました。その後は、インテリアプロダクトデザインを主軸としながらも、周囲の環境との関わりまで視野にいれた空間を探求してきました。とくに力を入れてきたのは、家具のデザインにおける新機能の追求です。世界で初めてチタンを用いた《チタニウムコレクション》(1990年)、背もたれに働く力学を活かした《YSチェア》(1989年)などは、量産可能な一方で素材の特質や人体構造について考え抜かれたものです。一面に偏らない、いわば「二軸の想」に基づくデザインは、国内外で高い評価を得ており、埼玉県立近代美術館やヴィトラ・デザイン・ミュージアム(ドイツ)などの収蔵作品となっています。
 本学においては、1995年に武蔵野美術大学工芸工業デザイン学科の専任教員として着任して以来、後進の育成に尽力してきました。なかでも2001年から現在まで続く「狭小空間HUTの研究」では、「座」に着目した生活の効率の探求から、家具と建築が一体化した空間づくりを目指し、学生とともに小屋の設計と建築を実現。産学協同プロジェクトとして、住宅が世に出る機会となりました。又、北欧IKEA社との産学共同授業を行うほか、東アジア及び米国の大学との交換交流教員や客員教授なども精力的に務めてきました。
 本展では、椅子を中心とした30点余りのインテリアプロダクトと、それらにまつわる図面や模型などから、半世紀にわたる寺原氏の、デザイナーならではの鋭い視点を紹介します。併せて展示される、学生時代から近年に至るまでの、風景や人物など日常を捉えたスケッチや写真からは、寺原氏の人間味あふれる温かな視点をも垣間みることができるでしょう。

武蔵野美術大学教授退任記念 「寺原芳彦 二軸の想(sou)」展