「タイポグラフィ 2つの潮流」展
開催概要
- 会期
- 2013年05月20日 〜 2013年08月18日
- 会場
- 武蔵野美術大学 美術館・図書館 (東京都小平市小川町1-736)
- ジャンル
- アート
- タグ
- カリグラフィー・タイポグラフィ
開催内容
このたび、武蔵野美術大学 美術館・図書館では「タイポグラフィ 2つの潮流」展を開催いたします。
本展は、19世紀末から20世紀後半にかけて、欧米で出版された美しい書物等を一堂に会して、ヨーロッパ及び米国における「伝統様式のタイポグラフィ」「国際様式のタイポグラフィ」の2つの流れを同時に俯瞰し、550年以上にわたり数知れず人々を引きつけて止まないタイポグラフィの魅力を探る試みです。
19世紀後半、ウィリアム・モリスが求めた「美しい書物」制作への試みの原点は、15世紀のインキュナビュラへの眼差しをその基本とし、当時の書物を丁寧に分析することから始められました。そしてこのモリスの眼差しはその後のプライベートプレス運動へ大きな影響を与え、20世紀のタイポグラフィとりわけ書物制作の一潮流として格調高い伝統様式美を復興させました。さらにこの美しい書物制作への態度は、スタンリー・モリスンやヤン・チヒョルトによって、一般化され現在に至っています。
一方で、新たなタイポグラフィの転換は19世紀末のアール・ヌーボー(ユーゲント・シュティール)に端を発し、20世紀初頭のイタリア未来派、ロシア・アヴァンギャルド、デ・スティルそしてドイツのバウハウスなど、ヨーロッパ全土にまで連鎖的な拡がりを見せた革新的芸術運動の影響のもと、エル・リシツキーやバウハウスでのモホリ・ナジ等のタイポグラフィの革新運動にその萌芽を見ることが出来ます。この新たな転換はその後、ドイツとスイスで国際様式と呼ばれるタイポグラフィデザイン形式を生み出し、印刷紙面に新しい空間構成と意味生成の土壌を形成することに繋がっていきます。
本展では当館所蔵のタイポグラフィ・コレクション、ポスター・コレクションと合わせて、貴重書の中からイギリスのプライベート・プレスによる書物をはじめ、フランスやドイツで出版された豪華本、画集、挿絵本、聖書などの優れたブックデザインなど250点を取り上げ同時に展示することによって、視覚造形言語としてのタイポグラフィの今日的な役割と発展を見つめ直す契機にしたいと思います。