塩崎優「砂漠よりのあか、潮よりのみどり」
会期: 2013-06-21 - 2013-07-18
参加クリエイター:
展覧会詳細
展覧会ジャンル:
アート
展覧会タグ:
レセプションパーティー
油彩画
平面
開催内容
塩崎優は1980年京都出身、2004年京都市立芸術大学美術学部油画専攻卒業し、こつこつと絵を書き続けてきた。
MORI YU GALLERY では2010年に東京で初個展。それから3年ぶりの個展となります。
「寝そべって地面をみていると、雲の流れに従って太陽の光が強まったり弱まったりして色がかわる。
その理由がどこからくるのかつきとめられず、あらぬ方向に目を凝らしていた。 」
塩崎優
画面に何かはっきりとはしない風景や人が描かれている。捉えようとするとふっと流れてしまいそうなぎりぎりのところで漂っているイメージ。
そのイメージはどこかへ消えてしまいそうになりながらも自ら躊躇っているようにもみえる。そこにある様々な筆致。
かのデュビュッフェは、色というものはなく、色を持った物質があるだけだと述べた。
「みどりの数だけ弾力がある 。一つは空に吸い込まれ、一つは地面に降りてきた 」と塩崎は語るように、
筆致の集積が色を生み、イメージを生み、弾力のあるイリュージョンを生みだす。ただ塩崎の色には揺蕩うなにかがある。
塩崎の画面全体をふと眺めると、どこか茫洋とした海のような原風景がみえてくる。
そこにはあるイメージを支えるものとしてある影の如きイメージがある。
印象派は影もまた色であることを示した。
しかし、塩崎の筆致はそれに比して自由であり、物質というものを筆致が引き連れ、色を生むのだが、その色は時に揺蕩う。
その揺蕩いを掴むことができれば塩崎の作品の抱え持つ茫洋さがわかってもらえるであろう。
「誰かに何かを伝える術を持たない、意味をなさない感覚にも呼応したいと思っている」