現代スペイン・リアリズムの巨匠 アントニオ・ロペス展
会期: 2013-06-29 - 2013-08-25
参加クリエイター:
展覧会詳細
展覧会ジャンル:
アート
展覧会タグ:
平面
開催内容
巨匠アントニオ・ロペス-日本初の回顧展
スペイン現代美術の最重要作家アントニオ・ロペスの日本初となる回顧展を開催します。アントニオ・ロペスは1936 年にラ・マンチャ地方の町トメリョソに生まれ、13 歳の時に絵画修業のため単身マドリードへと居を移します。それ以降、若くして芸術の才能を開花させたロペスは、絵画、彫刻の分野にてリアリズムを追求してきました。現在70 代後半を迎えてなお、制作意欲は全く衰えることなく、数々の傑作を生み出し続けています。
ロペスは、身の回りの家具や植物、そして家族たちなど、何の変哲もない日常の生活にモティーフを求め、そこに美を見出していきます。それらを忠実に、そして時には気の遠くなるほどの時間をかけて描くことにより、ロペス独自の世界へと変容させていきます。我々はロペスの目を通して、新たな現実の姿を発見していくことになるのです。
日本では1993 年に封切られた映画「マルメロの陽光」(監督:ビクトル・エリセ)に登場する作家として紹介されることが多いのですが、芸術家としての全貌はいまだ広く認知されているとは言い難い状況です。展覧会開催にあたり、長崎県美術館が所蔵する《フランシスコ・カレテロ》(1961-87 年)を中心軸として、作家本人と話し合いながら厳選に厳選を重ねて出品作品を固めてきました。本展では、美術学校時代の初期作品から近作まで、彼の手がける油彩、素描、彫刻の各ジャンルから選んだ64 点の作品によりロペス芸術を包括的にご紹介いたします。会場では「故郷」「家族」「静物」「室内」「植物」「マドリード」「人体」の7章に分け、ロペスが長年にわたって追求してきた各テーマを分かりやすく展示します。
アントニオ・ロペスは、全世界に熱烈な信奉者を持ち、スペインでの大規模な個展(2011 年)では記録的な来場者数を獲得しました。作家自身が展覧会にあまり積極的でないこともあり、大規模な個展はおそらく日本では最初で最後となるかもしれません。このまたとない機会にロペス芸術の粋を是非ともお楽しみください。