山田浩之展
開催概要
- 会期
- 2013年05月29日 〜 2013年06月03日
- 会場
- Azabujuban Gallery (東京都港区麻布十番1-7-2 エスポワール麻布102)
- 参加クリエイター
- 山田浩之
- ジャンル
- クラフト
- タグ
- オブジェ、立体、陶磁
開催内容
プリミティブなものに出会った時、羨ましさに似た感情が湧いてきます。
現代社会の喧騒の中で暮らす自分たちにとって、その素朴さはまさに憧れの対象となります。
飾り気がなく、シンプルでかつ力強い、そこにはよこしまな作為は無く、技術や効率に走る気負いも見られません。そういうものに憧れるのは、ごく自然なことのように思えます。
自分が今置かれている状況を考えると、どうしても効率や、技術に偏りがちです。それと、正反対のことが出来るとは思えませんが、少しそんな物づくりをやってみようと思っています。
現代アートがその時代を切り取る表現だとしたら、陶芸はそれが最も表現しやすいものだと思います。古いものが残りその時代を語る、現代生きる者はその手掛かりを頼りに過去を想像する。時代や、流行に流されるのも、それに違和感を持つことも、その時代を象徴するものだと思っています。ただ、焼き物が永久的に残るものだということがとても重要に思えます。
今何が起こっているかとか、何を使っているかとか、どんなものを食べているとか、焼き物が未来で語ってくれるのだと思います。
メモリーカードやCDなどのデータを記録する物は3000年耐えられないかもしれませんが、10000年前~35000年前に作られたと言う土偶は、しっかりとその時代の文化を伝えていると思います。やきものはそういう存在だと思っています。
そしてもう一つ思うことがあります。人は食べなければ生きていけません、そして人には他の動物には必要ない器が必要なのです。
やきものは、食と深くかかわっていると言うことです。古代人が土を焼いて陶としていった理由は、食べるための器を作るためだったと思います。
ある、先輩陶芸家が言っておられたことがあります。
「やきものを素材に、作品を作る作家が、器を作ることはとても自然なことで、それをしないと言うことは、その素材と全く向き合ってないことを暴露しているのと同じことだと思う」
と言っておられました。僕もその通りではないかと思っています。
その時代を切り取る作品を土で作り、そして食器を作る。それが僕の今のスタンスです。