展覧会詳細
展覧会ジャンル:
アート
展覧会タグ:
近代アート
版画
開催内容
版画に変容と再現の夢を託した清宮質文。
初期から晩年まで約20作品を展示。
清宮質文略歴 naobumi seimiya biography
1917年 (大正 6年)6月26日
画家清宮彬の長男として東京府豊多摩郡内藤新宿北裏町152(現在の東京都新宿区五丁目)に生まれる。
「質文」の名前は『論語』の「子曰、質勝文則野、文勝質則史、文質彬彬」(巻第三雍也第六)が出典。
1930年 (昭和 5年) 3月 東京市四谷区立第五小学校卒業。4月、麻布中学校に入学。
1935年 (昭和10年) 3月
麻布中学校卒業。夏、同舟舎絵画研究所に入所、駒井哲郎に出会う。
1937年 (昭和12年) 4月
東京美術学校油絵科(藤島武二教室 田辺至教室)に入学。
1940年 (昭和15年) 6月
同舟舎時代の仲間による「同楫第1回同人展」を銀座、紀伊国屋画廊で開催、油彩画を出品。
1942年 (昭和17年) 3月
東京美術学校油絵科を卒業、6月長野県上田中学校(旧制)の美術教師となる。
1944年 (昭和19年) 4月
東京三田、慶應義塾商工学校の美術教師となる。6月召集により陸軍歩兵部隊入隊。
1945年 (昭和20年) 10月
復員、慶應義塾商工学校に復職。
1949年 (昭和24年) 3月
慶應義塾中等部(昭和22年、新学制発足により慶應義塾商工学校廃校後は中等部)を辞職。
1951年 (昭和26年) 2月
東京銀座の商業デザイン会社に勤務。秋、東京都新宿区番衆町に転居。
1952年 (昭和27年) 5月
商業デザイン会社辞職。
1953年 (昭和28年) 8月
東京美術学校時代の同級生によるグループ<ゲフ会>を結成。 第一回展を日本橋・丸善で開催。 グループ結成をきっかけに、
画業に専念。木版画の制作を始める。以降、第十回展(1962年)まで版画、水彩画、ガラス絵を出品。
1954年 (昭和29年) 4月
春陽会第31回展(東京都美術館)に初入選、岡鹿之助の激励を受ける。以降、1974年の第51回展まで毎回出品。
1957年 (昭和32年)
春陽会会員となる。
1958年 (昭和33年) 11月
初個展「清宮質文作品展」を銀座・サエグサ画廊で開く。
1959年 (昭和34年) 10月
松井亮子と結婚、杉並区高井戸に移る。
1960年 (昭和35年) 12月
東京・南天子画廊で「清宮質文木版画展」開催。以降、同画廊にて1965,1967,1970,1972,1977,1979,1981,1983,1985,1988年新作を発表。
1962年 (昭和37年) 第3回東京国際版画ビエンナーレ展に招待出品(東京国立近代美術館)
1965年 (昭和40年) 11月 「清宮質文作品展」東京・銀座資生堂ギャラリ- 読売新聞・東京新聞・婦人文化新聞へカットやコラムを掲載。
1966年 (昭和41年) 第7回現代日本美術展に招待出品(東京都美術館)
1967年 (昭和42年) 第9回日本国際美術展に招待出品(東京都美術館)
1970年 (昭和45年) 大岡昇平『愛について』(新潮社)カヴァー装画に《夏の終わりに》が使用される。
1970年 (昭和45年) 9月
名古屋・フォルム画廊個展。1971年同画廊にて「硝子絵・水彩画展」開催。
1972年 (昭和47年) 7月
版画集「暗い夕日」が南天子画廊より刊行される。
1972年 (昭和47年) 「日本の心・百人一首」(別冊太陽)8点の墨絵掲載。
1973年 (昭和48年) 第10回リュブリアナ国際版画ビエンナーレ(リュブリアナ近代美術館)
1973年 (昭和48年) 大岡昇平『愛について』(新潮文庫)カヴァー装画に《窓のランタン》が使用される。
1975年 (昭和50年) 現代日本の版画展(栃木県立美術館)
1975年 (昭和50年) 12月
名古屋・ギャラリーユマニテ個展(「硝子絵・水彩1970-1975」)。
1975年 (昭和50年) 現代日本の版画展(栃木県立美術館)
1977年 (昭和52年) 石川達三『時代の流れとともに』(新潮文庫)カヴァー装画に《深夜の蝋燭》が使用される。
1977年 (昭和52年) 3月
名古屋・蒔画廊「清宮質文展」。 春陽会脱退、以後、無所属となり、個展を中心に制作を発表。
1981年 (昭和56年)
文化庁買上優秀作品に選ばれる。
1982年 (昭和57年) 9月
銀座・77ギャラリー「清宮質文コレクション展」。
1985年 (昭和60年) 現代版画の軌跡展(福島県立美術館)
1986年 (昭和61年) 現代版画の表現と技法展(練馬区立美術館)
1987年 (昭和62年) 9月
名古屋・ギャラリーユマニテにて「清宮質文と私 I 氏コレクション」展。
1988年 (昭和63年) 5月
新宿・京王百貨店「清宮質文ガラス絵展」。
1988年 (昭和63年) 5月 現代日本の美術・1950-1980展(神奈川県立近代美術館)
1990年 (平成 2年) 日本洋画商協同組合展に、ガラス絵「西の空」を発表。「近代日本の木版画展〈伝統と近代の対話〉」(神奈川県立近代美術館)に出品。
1990年 (平成 2年) 7月
「版画による創造と表現展」(日本現代版画商協同組合)
1991年 (平成 3年) 5月12日
心筋梗塞のため歿す。 告別式は、東京都杉並区永福「真教寺」にて。
戒名は自身による「夏雲院釋質文」 清宮デザインの墓に眠る。(茨城県水戸市松本町「常磐共有墓地」)
[歿後]
1991年 (平成 3年) 7月
東京・南天子画廊「清宮質文追悼展」。
1992年 (平成 4年) 10月
「木版画-明治末から現代」展 (東京都練馬区立美術館)
1992年 (平成 4年) 12月 現代版画「清宮質文」刊行 (玲風書房)
1993年 (平成 5年) 1月 第4回今日のガラス絵「清宮質文と現代の画家たち」展(静岡県浜松市美術館)
1994年 (平成 6年) 10月
練馬区立美術館「駒井哲郎・清宮質文」二人展開催。 画業の 全貌が初公開される。
1995年 (平成 7年) 吉田健一『酒に呑まれた頭』(ちくま文庫)カヴァー装画に《壜の中の魚》。陽羅義光『素敵な人びと』(丸善)《はるかなるもの》が使用される。
1995年 (平成 7年) 10月
青山・ミウラ・アーツ「清宮質文木版画展」。
1996年 (平成 8年) 6月
銀座・ミウラ・アーツ「清宮質文の木版と水彩展ー悲しみの顔ー」。
1997年 (平成 9年) 3月
銀座・ミウラ・アーツ「清宮質文木版画展ー無心の仄明ー」。
1997年 (平成 9年) 10月
神奈川県立美術館「清宮質文-木精の魔術師-」展 (異色作家シリーズ[III])
1997年 (平成 9年) 10月
ギャラリースペース俊「清宮質文ーその創作世界ー」開催。 (アトリエを再現し、書簡を展示)
2000年 (平成12年) 2月
新宿・小田急美術館「ー内省する魂の版画家ー清宮質文展」開催。 版画の複数性の概念を越えた真摯な制作姿勢を伝える。
2000年 (平成12年) 6月
銀座・ミウラ・アーツ「清宮質文」展。
2000年 (平成12年) 11月
「清宮質文」展一晩年の作品を中心に一 (11.6-25 銀座・ミウラ・アーツ)
2000年 (平成12年) 11月
美術の「戦後」1945-1970(11.18-2001.1.21 (神奈川県立近代美術館)
2001年 (平成13年) 5月
「清宮質文ガラス絵」展 没後10年にあたりPart Ⅰ (5.16-26 銀座・ミウラ・アーツ)
2001年 (平成13年) 6月
没後10年にあたりPartⅡ「清宮質文」展。 (銀座・ミウラ・アーツ)
2001年 (平成13年) 11月
近代日本版画史・再読 第3部 (11.29-2002.1.27 神奈川県立近代美術館別館)
2001年 (平成13年) 12月
ミウラ・アーツ コレクション展 (12.3-15 銀座・ミウラ・アーツ)
2002年 (平成14年) 原田康子『蝋涙』(講談社)装画《キリコ》が使用される。
2002年 (平成14年) 4月
〈洋画〉の青春群像 油画の卒業制作と自画像 (4.26-6.30 東京藝術大学大学美術館)
2002年 (平成14年) 5月 「清宮質文」展一灯火について (銀座・ミウラ・アーツ)
2002年 (平成14年) 10月 駒井哲郎・清宮質文 二人展 (10.2-12.23 桐生・大川美術館)
2002年 (平成14年) 10月 清宮質文の木版画とエチュード展 (10.28-11.9 銀座・ミウラ・アーツ)
2003年 (平成15年) 1月 清宮質文の木版画と30枚の賀状展 (1.11-25 銀座・ミウラ・アーツ)
2003年 (平成15年) 4月 第80回春陽展 春陽会創立80周年記念の特別展示「春陽会第二世代の作家たち」(東京都美術館)
2003年 (平成15年) 6月 「清宮質文展」一歳月- (銀座・ミウラ・アーツ)
2003年 (平成15年) 9月 ねりまの美術2003 版画・半画・反画(9.6-10.13 練馬区立美術館)
2003年 (平成15年) 11月 堀江敏幸『雪沼とその周辺』(新潮社)カヴァー装画に《野の果てに》が使用される。
2004年 (平成16年) 4月 再考:近代日本の絵画 美意識の形成と展開(4.10-6.20 東京都現代美術館)
2004年 (平成16年) 5月 M氏コレクション展 (銀座・ミウラ・アーツ)
2004年 (平成16年) 9月 清宮質文のまなざし (9.18-10-31 高崎市美術館)
2004年 (平成16年) 9月 清宮質文展 (銀座・ミウラ・ア-ツ)
2005年 (平成17年)12月 清宮質文作品展-西の空-展覧会企画:新井昭彦氏(銀座・ミウラ・ア-ツ)
2006年 (平成18年) 5月 「清宮質文木版画展」-さまよう蝶- (銀座・ミウラ・ア-ツ)
2006年 (平成18年) 8-10月 「所蔵作品展-近代日本の美術-」 (東京国立近代美術館3階版画コ-ナ-)
2006年 (平成18年) 11月 「清宮質文木版画展」-夢の香気- (銀座・ミウラ・ア-ツ)
2007年 (平成19年)2-4月 「練馬の美術2007-油彩画と版画-」 (東京都練馬区立美術館)
2007年 (平成19年) 4月 清宮質文スケッチブック展 (銀座・ミウラ・ア-ツ)
2007年 (平成19年) 8月 「美術に見る花火-広重から現代まで-」」 (福島県いわき市立美術館)
2007年 (平成19年)10月 「木版画東西対決-仏教美術から現代まで-」 (町田市立国際版画美術館)
2007年 (平成19年)10-11月 「天体と宇宙の美学」 (滋賀県立近代美術館)
2007年 (平成19年)11-12月 生誕90年木版画の詩人「清宮質文展」 (神奈川県横須賀美術館)
2007年 (平成19年)12月 清宮質文作品展 (銀座・ミウラ・ア-ツ)
2007年 (平成19年)12-2月 「冬のコレクション-画家の眼差しと表現 季節を描く-」(東京都練馬区立美術館)
2008年 (平成20年) 4月 清宮質文木版画展 (銀座・ミウラ・ア-ツ)
2008年 (平成20年) 9月 別冊太陽『内田百閒』(平凡社)カット装画に《帰郷》が使用される。
2008年 (平成20年)10月 堀江敏幸『未見坂』(新潮社)カヴァー装画に《帰郷》が使用される。
2008年 (平成20年)12月 清宮質文木版画展 (銀座・ミウラ・ア-ツ)
2009年 (平成21年)1-4月 「色彩の魔術師達の饗宴」 (青森県立美術館)
2009年 (平成21年)1-7月 「照沼コレクション」展 (茨城県立近代美術館)
2009年 (平成21年) 6月 清宮質文木版画展 (銀座・ミウラ・ア-ツ)
2009年 (平成21年) NHK「日曜美術館:素敵な悲しさ・清宮質文」放映
2009年 (平成21年) 『鳥のいない空-シンドラ-に救われた少女』(幻戯書房)装画 に《虜囚の窓》が使用される。
2010年 (平成22年) 4月 清宮質文木版画展 (銀座・ミウラ・ア-ツ)
2010年 (平成22年) 4月 「87回春陽会:清宮質文特別展示」 (東京六本木:国立新美術館)
2010年 (平成22年)5-6月 清宮質文展 (岡山県:倉敷市美術館)
2010年 (平成22年)7-8月 清宮質文木版画展 (長野県:須坂市版画美術館)
2010年 (平成22年) 清宮質文全版画集 刊行 (玲風書房)
2010年 (平成22年) 8月 清宮質文展 (京橋:南天子画廊)
2010年 (平成22年)10月 個人コレクションによる「清宮質文展」-灯りの記憶- (銀座・ミウラ・ア-ツ)
2010年 (平成22年)12月 個人コレクションによる「清宮質文ガラス絵展」 (銀座・ミウラ・ア-ツ)
2011年 (平成23年) 5月 清宮質文木版画展-Que sommes-nous?- (銀座・ミウラ・ア-ツ)
2012年 (平成24年) 高等学校用教科書(光村図書出版)に『九月の海辺』使用。
2012年 (平成24年)2-5月 「所蔵作品展-近代日本の美術-」 (東京国立近代美術館3階版画コ-ナ-)
2012年 (平成24年)4-7月 特別展示『清宮質文』 (群馬県桐生市:大川美術館)
2012年 (平成24年)9-10月 「清宮質文 Seimiya Naobumi 哀しみのむこうに」 (小さな夢美術館)
2012年 (平成24年)12月 「清宮質文版画と水彩作品 抄」 (銀座・ミウラ・ア-ツ)