眞野康洸 日本画展
会期: 2012-11-30 - 2012-12-23
参加クリエイター:
展覧会詳細
展覧会ジャンル:
アート
展覧会タグ:
日本画
平面
近代アート
開催内容
滋賀の田舎町にある、築200年の近江商人屋敷を改築して造られた企画ギャラリー「Hakmokren」にて、日本画家・眞野康洸(まのやすひろ)の個展が開催されます。
彼は、京都市立美術大学(現、京都市立芸術大学)の日本画科を卒業後、滋賀県内の公立高校の美術教諭をしながら、半世紀近くに亘って、自身の作品制作を続けてきました。
1976年~2012年までに、滋賀を中心に個展を11回開催しています。
貸しギャラリーでの個展経験はなく、企画画廊に頼まれたら作品を出すというスタイルを続けてきました。
旧態依然とした日本の古い画壇システムに迎合せず、生涯、無所属作家として制作を続けてきました。
彼は「雪の画家」と呼ばれることもあり、冬になり、雪が降り積もると、防寒具を身にまとって、軍手をはめて、何メートルもの高さに積もった雪の中で、一日をかけて黙々とスケッチします。
絵のモチーフとなるのは、忘れられた日本の古びた家屋です。
近年、茅葺屋根の家屋が減っていますが、彼は茅葺屋根に趣を感じ、車に乗って、茅葺の家を探して走り回ります。
作家は、日本の古びて壊れかけた家屋に、人間の一生を重ね合わせます。
新築の頃は、家族が賑やかに暮らしていたはずの家が、いつしか空き家になり、壊れて朽ちて、人々の記憶から忘れ去られていく。
この世は無常であり、どんな栄華を誇った人間でも、いつかは忘れられ、死を迎える。そんな、終わりの美学のような、「もののあはれ」を表現した作品です。
12月半ばにパリのルーヴル美術館で開催されるサロン・ボザールにも、2012年の注目アーティストとして出展しますので、日仏同時開催となります。