かがよい ― scintillement
開催概要
- 会期
- 2026年10月01日 〜 2026年10月25日
- 会場
- Roonee 247 fine arts (東京都中央区日本橋小伝馬町17-9 さとうビル4F)
- 参加クリエイター
- 櫻井朋成
- ジャンル
- アート、写真
- タグ
- フォトグラビュール、フォトポリマーグラビュール、版画、フランス、ワイン、チーズ、職人、カフェ、フェラーリ、ライカ、モノクロ写真
開催内容
1826年、ニセフォール・ニエプスは太陽の光で像を定着させることに成功し、それをエリオグラフィーと名づけた。語源は、ギリシャ語で太陽を意味するヘーリオス。写真は、その誕生の瞬間から太陽とともにあった。
エリオグラフィーを祖とするフォトグラビュールは、版の凹みにインクを詰めて刷る。もっとも明るい部分は紙の白。インクの濃淡と紙の白だけで光を語る、静かな技法だ。長くこの技法と向き合ううちに、その静かな白のとなりに、もうひとつの光を置いてみたくなった。
金箔を貼った紙の上に、薄く透ける雁皮で刷る。インクの奥から、金が像を透かして立ち上がる。カーヴの窓から差す光、熟成庫の灯り、工房のランプ。フランスの職人たちの手元を照らしていたあの光が、画面の中で揺れている。
万葉の人々は、揺れてきらめく光を「かがよい」と呼んだ。見る角度によって現れ、また沈む金の光は、まさにその言葉のままだ。写真の発明から200年。太陽の光から始まったこの小さな版画に、いま、かがよう光が宿っている。