小島祐一 油彩個展 「存在の残響、 筆のはからい」
開催概要
- 会期
- 2026年09月12日 〜 2026年10月04日
- 会場
- BIOME Kobe (兵庫県神戸市東灘区御影2−6−11BIOME御影Alcove1階)
- 参加クリエイター
- こじまゆういち
- ジャンル
- アート
開催内容
小島祐一氏が描くのは、ご自身、身近な人々、近所の風景など、日々の暮らしのなかにあるものです。
先に大きなテーマや物語を決めるのではなく、目の前にいる人や、その時に見ている景色などから描きはじめるようです。
人物を描くときには、顔のかたちだけではなく、表情、眼差し、姿勢、手の置き方などを見ています。風景では、観光地としての京都ではなく、田畑や道、家並みなど、人々が暮らしている場所を描いています。
制作中に、予定していなかった色や形、線が生まれることがあります。小島氏は、これを"想定外の驚き"と呼んでいます。その"想定外の驚き"を、消したり、描き直したりするのではなく、絵のなかで生かしながら制作を続けます。描く前にはわからなかったものを、描きながら見つけていくことも、小島氏の制作の一部です。
個展のタイトル「存在の残響、筆のはからい」は、描かれた人や風景が、絵のなかにどのように残っていくのか、描いている途中で生まれたかたちや色を、小島氏がどのように咀嚼しているのかを表現しています。
小島氏の作品は、技術や主題の説明だけでは収まりきらないものがあり、BIOMEにおける油彩作品を新たな境地へと導いてくれるものかもしれません。
描き込まれている作品には、その人が、その時に見えてしまったもの、抱えてしまったもの、手放せなかったものが、面にそのまま残っているようにも見えます。
どこまでも素朴で、どこまでも純粋な作品を、小島氏の技法とあわせて、おたのしみいただける展覧会となります。
<作家ステートメント>
ぼくは、家族や身の回りの景色の中に、絵を描く意味を見出してきました。自画像、家族の肖像、近所の風景など、日々の生活とほとんど同じ距離にあるものを、油彩や素描で繰り返し描いています。
なぜ絵を描くのかと問われるたびに、結局のところ、「そこにモチーフがあるから」と答えるしかないように感じます。そこにあるものを、その存在のまま描きたい。そして一筆ごとに、描く対象への感謝を込められるようになりたいと願っています。
制作の途中で、ときどき、こちらの意図からは予想できなかった「想定外の驚き」が、画面の側からふいに現れることがあります。おそらく、そこにこそ、ぼくが描こうとしていたものへの手がかりが潜んでいるのだと思います。
(2026年7月 小島祐一)