特別企画展「西元祐貴の今」-2026-
開催概要
- 会期
- 2026年06月13日 〜 2026年07月15日
- 会場
- YUGEN Gallery FUKUOKA (福岡県福岡市中央区大名2-1-4)
- 参加クリエイター
- 西元祐貴
- ジャンル
- アート
開催内容
YUGEN Gallery FUKUOKAでは2026年6月13日(土)〜7月15日(水)の期間、西元祐貴の特別企画展「西元祐貴の今」-2026-を開催いたします。
墨絵アーティスト・西元祐貴の軌跡
2019年、東京・渋谷駅構内およびSHIBUYA109の壁面に展開されたポケモン「レックウザ」の墨絵。2023年に世界的人気カードゲーム「マジック:ザ・ギャザリング」に作品が採用され、2025年には日本三大稲荷のひとつに数えられる豊川稲荷(圓福山妙嚴寺)の境内に自身の名前を冠したミュージアム「豊川稲荷 西元祐貴美術館」が開館。
西元祐貴は現代アートのみならず国内外のエンターテインメント、ポップカルチャー、伝統文化を墨絵に接続し、新たな表現の可能性を切り拓いています。今回、代表的なモチーフである龍をはじめ動物を描いた作品と博多祇園山笠のアートワーク、約20点を通じて墨絵アーティストの世界を紹介します。
墨絵は、筆、墨、紙の一回限りの反応による再現不可能な表現。本展は、厳選したアーカイブをもとに筆致や墨の濃淡、かすれ・飛沫までを高精細に再現したジークレー作品と、会場内で上映する制作の様子を捉えた映像によって、希少性の高い原画の臨場感を味わえる構成となっています。
博多祇園山笠のアートワーク
西元の注目すべき仕事のひとつに、博多祇園山笠の「飾り山笠」のアートワークがあります。博多祇園山笠は、櫛田神社(福岡市)の奉納神事として770年以上の歴史を持つ、国の重要無形民俗文化財。
2016年にユネスコ無形文化遺産にも登録された伝統の祭りでは、福岡市内の13箇所で祭具の「飾り山笠」が奉納されます。西元はそのなかで天神の商業施設・ソラリアプラザに建つ「飾り山笠ソラリア」のメインビジュアルを2016年から担当。2021年に描いた《猛将才蔵去退病(もうしょうさいぞうやまいをもしりぞける)》(※)では、福岡で疫病除けの象徴として親しまれている可児才蔵をモチーフに、コロナ禍での疫病退散の願いを表現しました。
単に歴史的題材をなぞるのでなく、長い時間のなか祭りを通じて受け継がれてきたもの、地域と人々に宿るエネルギーを感じ取り、今を生きる私たちの物語として飾り山笠をつないでいます。今回、そのアートワークを採用した手ぬぐいなどのプロダクトを通じて、博多祇園山笠の仕事も振り返ります。
※飾り山笠ソラリアの表の標題
墨絵表現の現在地を探る
本展は墨絵表現によって素材と身体、地域に息づく伝統文化とアートの関係を照らし、デジタル時代に生身の人間から生まれるものを見つめる試みでもあります。
西元の作品を見たことがない人にとっては、これまでにない墨絵表現に触れる機会となり、すでに親しみがある人にとっては西元の作品世界の過去、現在、そして未来を発見する場となるでしょう。
西元祐貴の軌跡を辿ることは、伝統的な墨絵の現在地を探ること。それは、表層的な和のイメージでも、技巧の迫力だけでもありません。墨絵のエッセンスと新しい表現の兆しを紹介します。