日本中の子どもたちを笑顔にした絵本作家 かがくいひろしの世界展

開催概要

会期
2026年07月04日 〜 2026年09月23日
会場
山梨県立文学館 (山梨県甲府市貢川1-5-35)
参加クリエイター
かがくいひろし
ジャンル
アート
タグ
絵本

開催内容

累計発行部数1000万部を突破した絵本「だるまさん」シリーズの作者かがくいひろしは、特別支援学校の教員でした。障がいのある子どもたちと向き合い、ともに過ごした経験がのちの絵本づくりへと繋がり、50歳で絵本作家としてデビュー。病で急逝するまでのわずか4年間に16冊もの絵本を生み出しました。
子どもたちは、かがくい絵本の擬音語、擬態語などを通じてことばの楽しさを知り、読み聞かされると笑いながら体を動かします。子どもたちの豊かな反応に、周りの大人たちもいつしか笑いに誘われ、絵本を中心に笑顔の輪が広がります。
本展では、全16作品の原画やアニメーションで絵本の世界をお楽しみいただくとともに、直筆のアイデアノートや教員時代に手がけた教材などからかがくいの人生と創作の原点に迫ります。会場内は写真撮影・おしゃべりOKです。


みどころ
1.「だるまさん」シリーズ
累計発行部数1000万部を突破した絵本「だるまさん」シリーズは、ファーストブックの定番として多くの人々に愛されています。シリーズ1作目となる『だるまさんが』は、刊行直後から「0歳の赤ちゃんが反応する」「泣く子も笑う」と、読者の間や保育の現場で大きな反響を呼び、注目を集めました。「どてっ」ところんだり、「びろーん」とのびたり、楽しい擬音語・擬態語とともに姿を変えるだるまさんは、子どもたちの心をしっかりと捉えます。本展では、シリーズ3作品『だるまさんが』『だるまさんの』『だるまさんと』の原画をはじめ、創作のアイデアをかたちにしたダミー本、「だるまさん」シリーズの続編として描かれた未完ラフなどをご覧いただけます。また、館内フォトスポットでは、だるまさんスタンディと一緒に写真撮影ができます。

2.全16作品の原画とアニメーションコーナー
かがくいひろしは、絵本作家としてデビュー後、病で亡くなるまでの4年間になんと16冊もの絵本を世に送りました(没後刊行含む)。そのどれもが絶版になることなく、今も多くの人々に愛されています。絵本では、おむすびや野菜などの食べ物、やかんやみみかきといった身近な日用品が擬人化され、生き生きと描かれています。本展では、「だるまさん」シリーズをはじめ、デビュー作『おもちのきもち』、雨が降り注ぐ場面が美しい『もくもくやかん』、夏の風物詩たちが活躍する『なつのおとずれ』など、全16作品の原画をご覧いただけます。絵本の仲間たちが動き出すアニメ映像アトラクションもございますので、ご家族みなさまでかがくい絵本の世界をお楽しみください。

3.かがくいひろしの人生と創作の原点
かがくいは、特別支援学校の教員として28年間勤務しました。障がいのある子どもたちの反応を引き出すものは何か、懸命に模索と試行錯誤を重ね、生徒一人一人に向けた教材を手作りしました。また、教員仲間と立ち上げた「つくし劇場」では、子どもたちが「音・リズム・動き・見立て」で感覚的に楽しむことに着目し、人形劇を上演。これら教育現場で長年培った経験と知見は、障がいの有無や年齢に関わらず誰もが笑顔になれる絵本作りに繋がります。本展では、教員時代に手がけた教材や生徒と制作した作品などから、かがくい先生の横顔と絵本のルーツに迫ります。
また、かがくいが日頃から持ち歩いては興味を魅かれたものやメモなどを書き溜めた81冊のノートも出品されます。こうしたアイデアを組み合わせ、ラフを描きながら構想を練り、絵本を創作していました。大量のアイデアノートからは、創造性を絶やさず、描き作り続けたかがくいの頭の中を垣間見ることができます。

4.未完の「絵本のたまご」たち
2009年3月に54歳で教員の仕事を早期退職し、絵本作家の仕事に専念しようとしていたかがくいは、そのわずか半年後の9月28日にすい臓がんでこの世を去ります。編集者たちの手元には、かがくいが熱心に構想していた企画、本にしたいと願った絵本の原画や膨大な数のラフが残されました。限りなく自由な発想やおもしろい構想をもとに描かれたそれらは、「新しいかがくいひろしの世界」を感じさせるものでした。惜しくも絵本として刊行されることのなかった「絵本のたまご」たちを、ぜひ展覧会会場でご覧ください。

日本中の子どもたちを笑顔にした絵本作家 かがくいひろしの世界展