―虹の彼方に― 葉山有樹

開催概要

会期
2026年06月06日 〜 2026年07月17日
会場
そごう美術館 (神奈川県横浜市西区高島2-18-1 そごう横浜店6階)
参加クリエイター
葉山有樹
ジャンル
アート
タグ
陶磁

開催内容

葉山有樹は1961年佐賀県西松浦郡有田町生まれの陶芸家、著述家で、1975年に陶芸の世界に入り50年を迎えました。肥前磁器伝統に根差した技法を学び、超人的な技術と独自の世界観をもって比類ない細密描写で普遍的な美を追求する類稀なるアーティストです。
活動は国内にとどまらずヘルシンキ、ニューヨーク、ブリュッセルなど海外でも旺盛に活動し高い評価を受けています。また、著述家としても歴史研究に基づき小説、童話、絵本など多くの「物語り」を手掛けていいます。
近年では陶芸の可能性を広げる目的で、屋内、野外展示に適合する大型作品の制作などを手掛け、展覧会においてもインスタレーション作品の発表を行っています。
本展では、葉山が独自の世界観を発表します。新たなテーマを加味した今回の展覧会は三部構成となり、第一部は音楽より影響を受けた感性で描いた作品など、会場全体を作品化したインスタレーションの広がり、第二部では東西文化の融合をテーマとした作品群を展開、第三部Ⅰでは、自然界と人類の共生をテーマとした作品群、第三部Ⅱでは四大文明を表現した作品と、歴史の回廊する展示構成です。
過去・現代・未来を基本的な構成とし、現代に生きる私たちが未来に繋ぐ不変の思いを「虹の彼方に」と称したテーマで表現した葉山有樹の不変の美をご覧いただきます。


[展示内容]
第一部:音の世界
宇宙と地球のつながる波動(エネルギーが伝わるゆらぎ)から音が発生し「音楽」が生まれました。音の放つ波は音楽となり私たちの心に浸透します。芸術作品も同様に私たちの心に浸透するものだと考えます。第一部では《月の光》(高さ2M×幅8M)という作品でドビュッシーより受けた感性を夜の海の月の光として表現しました。
その先には、《波動》(幅1.8M×奥行12M)を描いた作品が現れ、その中心には地球とアイデンティティを表現した青い球体作品が浮遊しています。
またその先には、自然崇拝の神である《風神雷神図》(縦1.8M×幅1.8M)一対の作品があり、その二つの作品の間を進めば、《有為転変図》(高さ2.4M×幅18M)「万物は同じところで留まることなく常に移り変わるもの」を表し、中心には万物の根源「水」を用いて波紋を表す作品を設置します。

第二部:東西文化の融合
文化の変革は必ず、既存文化に異なる文化が流入した際に発生することが多い。
第二部では西アジア、ギリシャの文化と東アジアの文化との関わりを表現しました。
セリカの神々はギリシャ神話の神々と東アジアの神々を融合した姿を描きました。
陶磁器作品の中心には歴史の始まりを象徴した《龍孫皇帝図》を配し、左右には《九龍衛珠壷》(東アジアの象徴)と《煌輝唐華文壷》(メソポタミアの象徴)、その側面にはオブジェ《龍淵の剣》と《鳳翔の剣》を配しています。龍は東アジアのシンボルであり、フェニックスは西側のシンボルです。

第三部Ⅰ:自然界と人類の共生
第三部Ⅰでは不変の美を表現しました。人もまた自然界の恵みの中でのみ、生きることができる。
未来に生きる子どもたちには、四季折々の草花が咲く環境を保ちつつ、進化するべきである道を象徴する作品として「万花彩」を配置しました。
作品に描いたのは、美しく咲く草花だけではなく、季節が過ぎるとともに散りゆく姿も描いています。我が身が朽ちて滅び行く先には、肥料となり翌年、また美しい花を咲かせる自然界の秩序を表現しました。

第三部Ⅱ:四大文明
第三部Ⅱでは四大文明の象徴たる作品を配置しました。
最古の文明、メソポタミア文明ではパルミラより創造した《絲綢之(シルク)路(ロード)幻想水注》、エジプト文明では「創世神話の神々」、インダス文明では「森羅万象図」、黄河文明では「護城四神図」を人類の足跡として表現しました。

「虹の彼方に」
Over the rainbowの歌詞を主題として今回の展覧会は構成しました。
今は亡き人の魂が、今日を生きる私たちを静かに見守ってくれている。
その思いと願いは、時代も民族も国境をも超えた普遍の願いだからです。

―虹の彼方に― 葉山有樹