暗闇をくぐってみたら Part1 竹内公太展「のののののまつり」
開催概要
開催内容
昨年末より改修工事中の市原湖畔美術館は、5月1日より部分開館し、個展シリーズ「暗闇をくぐってみたら」を開催します。竹内公太と笹岡由梨子という作風の全く異なる気鋭のアーティスト2人による劇場型の連続個展。いつもは閉ざされた秘密の入口をくぐり、真っ暗な闇を進むと、そこには日常とは異なる世界(アナザーワールド)が広がっている…。
第一弾は、石碑や歴史の遺構を題材に制作を行う竹内公太による映像インスタレーション。4か月にわたる市原でのフィールドワークをベースに、太古から流れてきた自然の移ろいを見つめます。太陽と月、滝、土、炎。生命を慈しむ祈り。そして近代化と戦争。
祀(まつり)と 政(まつり)が重なり合う異空間へ、あなたを誘います。
<みどころ>
① 市原での渾身のリサーチから生まれた新作インスタレーション
竹内公太は本展のために4か月にわたり、市原に滞在。石碑や遺構のリサーチを続けてきた竹内が今回注目したのは、道端にたたずむ馬頭観音像や子安像、そして戦争に関する石碑。市内各地、70か所以上をひとつひとつ訪ね歩き、土地の自然、風土、信仰、歴史の記憶をたどる新作インスタレーションを発表します。
また、会場では今回撮影した石造物の場所を示すマップを公開し、地域に点在する信仰や歴史の痕跡をたどる視点を提示します。
② 三面馬頭観音像の視点を空想する映像インスタレーション
暗闇を通った先に現れる第1の部屋に映し出されるのは、太陽と月の動きが刻む時間、滝、野焼きの炎、隧道といった、自然と人為が交錯する世界です。壁には、三面馬頭観音の像が配置され、まるで石像の視点から世界を見つめ直すかのような映像空間が展開します。
③ 石造物に込められた祈りとコミュニティの記憶
地下の部屋に並置された、安産や子の健やかな成長を祈る子安像の写真と、戦争の記憶を伝える石碑の映像。さまざまな姿をした母と子の像の上に浮かび上がる日々の暮らしの中に息づいていた命への祈りと、地域に刻まれた戦争の歴史が静かに交差します。普段は見過ごされがちな石造物を通して、身近な風景に潜む記憶や時間の層に光を当てます。