牧田恵実個展 ― 内なるファルスの炎 ―
開催概要
開催内容
男性器を描きはじめて、もう15年ほど経つかな…。
描き始めた頃は、まだ男性経験もありませんでした。
「男性器を通して何かを伝えたい」と言えば聞こえはいいけれど、そんなに明確なものでもなくって…
ただ、そこに“在るもの”として見てもらえたら…今は、それくらいの気持ちで描いています。
10代の頃からずっと、表現せずにはいられないようなエネルギーがありました。
自分の中にある「強さ」「逞しさ」「色気」「狂気」そして「崇高さ」。
そういった言葉に近い何かを、ずっと追いかけていたように思います。
時にはそれを異性に投影したりもしながら、
やがてその描きたいものは「男性器」へと収束していきました。
それは、無意識の中に葬った自分自身の一部を、見過ごしたくなかったからかもしれませんし、あるいは、どこかに非社会的で激しい人格を、秘かに抱えていたからかもしれません。
時代の流れとともに、自分の価値観も、作品のあり方も少しずつ変わっていきました。
もう昔のように、理想とする「逞しさ」にすがることはなくなり、
ありのままを認め、受け入れながら、
どう輝けるか、どうこの世界を魅せられるかを考えるようになりました。
それが、自分にしか描けないものだったらいいな…だなんて、
最近は少しユニークに、軽く生きられるようになった気がしています。
理想や色んなカルマを手放せたからだと思います。
かつては、エロなんてこの世から抹殺したいと思っていました。
あの頃の自分に、今の私を知られたら——きっと自殺ものだろうな、なんて。
深淵から光を見出したい。
そんな気持ちで描いてきました。
男性器というかたちから、ひとりひとりの奥行きを考えたり、色んな視点を持つ起爆剤の効果も若干期待していたりするのは私の妄想の範囲内だけかもしれませんが…
見えないものが、大切なのだと信じています。
(男性器も普段、隠れて見えないものじゃないですか笑…なんてね)
私が感じた感動や経験は、誰からも共感されないかもしれませんが、こうやって形にできることに生き甲斐を感じています。