どうぶつ と はなし -- 大曽根俊輔 乾漆彫刻展

開催概要

会期
2023年10月14日 〜 2023年12月24日
会場
太田市美術館・図書館 (群馬県太田市東本町16番地30)
参加クリエイター
大曽根俊輔
ジャンル
アート
タグ
乾漆彫刻、彫刻

開催内容

本展は、「どうぶつ と はなし」をテーマに、大曽根俊輔の乾漆彫刻をご覧いただく展覧会です。大曽根が動物たちと向き合い、「はなし」を重ねることで生まれる個体としての表現を展示室に展開します。重ねられる「はなし」とは、作家による緻密な観察に反映される動物たちとの「はなし」、そして、動物たちの周りにいる人々からの、動物をめぐる「はなし」です。その双方によって、作品は立体的に作り上げられています。
また、技法と素材の面から見れば、乾漆という伝統的な手法を用いていることも、大曽根作品に特有の魅力につながっています。体温が伝わってきそうな肌、肉の張り、たるみの質感は、塑像と彫像の要素をあわせ持つ乾漆が得意とする表現であるといえます。こうした作品を「はなし」とともにご覧いただくことで、身近にいたり動物園で見る動物たちに対する意識、かかわり方も変わってくるかもしれません。
また本展では、地域にも美術館・図書館の活動を拡げ、若い世代に一歩踏み込んでアートに親しんでもらうことを目的に、太田市立北の杜学園9年生※の皆さんと連携事業を展開。大曽根が動物に対するのと同じように、生体動物を前にしたデッサンを生徒の皆さんにも経験してもらいました。彼ら彼女らのとらえた動物たちも展示室に集まります。
数々の「はなし」によってもう一つの身体を得た動物たちを、ぜひご覧ください。

※太田市立北の杜学園:群馬県内初の施設一体型の義務教育学校として2021年4月に開校。前期課程(小学校段階)と後期課程(中学校段階)の児童・生徒の皆さんが通学している。9年生は中学校3 年生に相当。
 
 
[みどころ]
どうぶつとはなし

大曽根俊輔による初の公立美術館での個展として、これまでの代表作に本展のための新作(高さ4m のキリン像)を加え、展示を構成しています。約30 点の乾漆彫刻と関連デッサン、そして北の杜学園9 年生の皆さんが描いたヘビやカメのデッサンが展示室に集まります。
大曽根は、モデルである動物と「はなし」をするように観察をし、動物に近しい関係者に多くの「はなし」(動物にまつわる情報)を聞き取り、動物との距離を縮めていきます。そうして動物と自身との関係を築きながら、彫刻作品としてつくりあげるのです。本展では、作品の根底にある数々の「はなし」(作家と、飼育員など動物に近しい人々による言葉)をハンドアウト冊子にまとめ、冊子を片手に作品をご覧いただきます。「はなし」ににじみ出る動物たちの個性が作品にどのように反映されているか、じっくりとご覧ください。

細部と表情に注目
大曽根の作品では、動物の骨格的な形態とともに、肉の張りやたるみ、ひだ、皮膚の質感も個体の持つ性質に応じて表現されています。幾度となく動物のもとへ通い「はなし」を重ねることで、動物の表情や動きのくせを知り、作品に反映させているのです。それにより、あたかも本当にそこに居て、呼吸をしているかのような動物の佇まいを感じとることができるかもしれません。
一方で、当然ながら大曽根の作品は動物標本ではありません。現実に忠実な動物の再現ではなく、大曽根が動物や周辺の人々と関係性をつくりあげるなかで表現された、動物たちの表情にもご注目下さい。

どうぶつ と はなし -- 大曽根俊輔 乾漆彫刻展