伝統木版画の新しい風 風鈴丸展
会期: 2012-04-14 - 2012-04-25
参加クリエイター:
展覧会詳細
展覧会ジャンル:
アート
展覧会タグ:
版画
開催内容
独創的な詩とともに奏でる美しく不思議な世界―
幻想的で透明感溢れる独自の心象世界を描く木版画の異才、風鈴丸(ふうりんまる)。静岡に生まれた彼女は、伝統木版画界の巨匠である牧野宗則氏を父に持ち、幼い頃から芸術を身近に感じて育った。その洗練された感性から生まれる作品の数々には、まるで夢と現実の境界線をさまよっているかのような不思議な世界が自作の詩とともに刻まれており、誰もが幼い頃に感じたことのあるやわらかな懐かしさが漂っている。
彼女は、現代では数少ない浮世絵で使用される伝統技法“多色摺り”を用いており、版木を彫る、版を重ねて摺る工程すべてを自らの手で行い、制作している。何度も何度も色を重ねていく熟練した技術は想像を超える地道な努力を要するが、そのひとつひとつが重なることで、美しい鮮やかな色彩が創り出されている。近年は木版画の他に、ガラス絵や人形の制作、絵本の出版に至るまで活躍の幅を大きく広げており、現在最も注目されている女流作家のひとりだ。
2 0 1 0年以来、B u n k amu r a G a l l e r yでは5回目となる個展。本展は新作の木版画を始め、油彩作品やインク画作品も展覧・販売する予定だ。いつまでも純粋な心を忘れず、夢と現実のはざまを自由に行き来する風鈴丸の世界を是非ご堪能頂きたい。