片山 浩 展
開催概要
- 会期
- 2012年03月12日 〜 2012年03月17日
- 会場
- Oギャラリーeyes (大阪府大阪市北区西天満4-10-18 石之ビル3階)
- 参加クリエイター
- 片山浩
- ジャンル
- アート
- タグ
- 平面
開催内容
作家コメント【Artist Statement】
ある小説家はこんなことを言った。事実あったことを書いたような文章でも、作られた記憶から書かれたものからは匂いや手触りのような視覚以外の感覚が感じられない。
私が画面の上でしていることは始まりのイメージをなぞり続けることで、その結果、ディテールは無くなり、色も形も変わる。つまり、元のイメージが持っていた、あるいはそれを見た時に感じていた感覚(温度や匂い、質感)は失われ、そのものの「澱(おり)」のような物が残っている。
それは確かに、たくさんのものが失われているけれど、不思議な質感を湛える。思い出すたびに少しずつ変化し、きっとこの記憶は本当にあったこととはずいぶん違っているんだろうなと、分かっていながらも何度も思い浮かべてしまうあの記憶のようである。
また別の小説家は、ほんの少しの事実に「あるはずのなかった感覚」を植え付けて物語を五感で満たしていくのが小説である、というようなことを言ったのだが、なぞり続けるうちに失われた手触りや匂いの後に感じる、このものは何なのだろう。