中里 勇太「輪の首都」
開催概要
- 会期
- 2022年11月21日 〜 2022年12月03日
- 会場
- Fuma Contemporary Tokyo | Bunkyo Art (東京都中央区入船1-3-9 長崎ビル9F)
- 参加クリエイター
- 中里勇太
- ジャンル
- アート
- タグ
- 彫刻
開催内容
この度、FUMA Contemporary Tokyoでは木彫家 中里勇太の新作展「輪の首都」を開催いたします。中里勇太は1986年群馬県生まれ。2013年東京藝術大学 大学院 彫刻専攻を修了。
在学中より、圧倒的な技術力と対象を捉える観察力により制作された動物彫刻は大きな注目を集めました。近年の展示には、「THE ドラえもん展」(シンガポール国立博物館、岡山県立美術館、京都市京セラ美術館、新潟県立万代島美術館、森アーツセンターギャラリー 他)、ART FAIR TOKYO 2016での個展などがある。
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私はこれまで生物(動物)を通して人間を表現してきました。今展「輪の首都」では、犬をモチーフにした作品を制作、展示する事としました。
犬は人間にとって、最も親しまれてきた動物の一種であり、歴史のあらゆる場面で登場し、人間と深く関わってきたと言えます。一般的な犬のイメージといえば誠実で、忠誠心に富み、従順であることなどが挙げられます。このような性格から人間の良きパートナーとして古今長く愛されてきたと考えます。
また、犬は歴史の中で人間の都合に依って品種改良が行われ、同じ種の中でも多様な変化を見る事ができます。その多様性は造形的に観て美しいと感じる反面、過度な装飾性や見た目に個性的ではありますが、人間の好みや都合によって生まれた利己主義の出現が見て取れます。このようなイメージを捉えながら、今展の為に文化や姿形に特徴のある犬種を選び彫刻にする事としました。
首輪は抑圧、制御、束縛、そして従属といった縛るものとしてのアイコンであり、故に苦しさ、そこからの解放を望むものであると考えています。同時に、社会に属する一員である事の証であるように見得ます。集団に属する事で得られる安寧した自分自身の心を表す象徴でもあります。
今回作品のモチーフに犬と首輪を使うことにした背景には、私の思想原理の中に規律や法といった構造、規範を守るべきと捉える精神と、それに対する抑圧や解放を望む欲求とがあります。そして、そのどちらに対しても強く公正であるべきという考えがあり、それらを表現するモチーフとして犬は適切であると考えました。
展覧会名の「輪の首都」とは、首輪とそのイメージを指します。首輪を付ける犬、即ち人間が生きる社会の事です。
また、今作で使用された色調、黒、白は、一般的にフォーマルな色として認知されていると思います。私の好きな色でもありますが、鮮やかな色味がない事は保守的、無個性といえるかもしれません。然しながら、どの色より力強い色でもあり視覚的に鮮烈なイメージを残してくれると考えています。
「輪の首都」展をお楽しみ頂ければ幸甚です。
中里勇太