高橋三太郎展 カタチの生まれ方 part2 温故知新ー始まりはwindsor chair
開催概要
開催内容
1982年 家具工房santaro設立
2003年 東京国立近代美術館工芸館「現代の木工家具9人展」
2015年 北海道立近代美術館企画展「高橋三太郎展」他多数発表
木工を始めて40年。今「暮らしが仕事、仕事が暮らし」という陶芸家濱田庄司の言葉を思う。自分でデサインし自分で作る「木工家」という家具作りのスタイル。目指したのは、仕事の中に、暮らしの中に、一人の人間としての全体性を持った木工の方法。自分でデザインをするという意味において木工家も一人の表現者である。
技術は学ぶことができるが造形力は自分で磨くしかない。造形力とはカタチの表層の奥にある「カタチの意味」に気ずく力である。カタチを構造に、構造をカタチにどう翻訳するのか、その視点とアプローチの方法の中にカタチの意味がありオリジナリティがある。18世紀半ば産業革命の頃、ロンドン郊外で普通の人々の為に大量に作られ、その後も繰り返し製作され様々なカタチヘと展開したのがウインザーチェアという様式。
基本的な構造は単純で「穴を開け丸棒を差し込む」だけ。その構造の重要な点は導付面(四角いホゾとホゾ穴とが接する面)がないこと。これは椅子の前後、左右の傾きに(ころび)の複雑な仕口、構造からカタチが解放されるということを意味する。ウインザーチェアが近代の椅子の原型の一つと言われるのは、この一点にある。
複雑さから解放された構造がどんなカタチヘと展開できるのか、どこまで原型から遠く離れられるかが今回の「カタチの生まれ方part2」のテーマである。
2022.10 高橋三太郎