イングリット・ヴェーバー 「ファルブミッテルーアレザリン・バイオレット/ カドミウム・イエロー」
開催概要
- 会期
- 2010年08月28日 〜 2010年09月25日
- 会場
- タグチファインアート (東京都中央区日本橋本町2-6-13山三ビルB1F)
- 参加クリエイター
- Ingrid Weber
- ジャンル
- アート
- タグ
- 平面
開催内容
タグチファインアートでは、イングリット・ヴェーバーの作品展示を、上記の期間約4週間にわたっておこないます。
微細な顔料の粒子ーファルブミッテル (Farbmittel)
ヴェーバーは一貫して、単色かあるいは極めて限られた数の色彩で画面を構成するモノクローム絵画を制作しています。
彼女は制作の準備段階として、まず注意深く顔料(ファルブミッテルー色の材料)を混ぜ合わせ、それらの配合を変えて微妙に色価(同じ色相のなかでの明暗や灰色の含有量の差異)の異なる何種類かの絵の具を作り出します。たとえば、同じ緑色にしても、そこに混ぜる黄色の顔料や青色の顔料の量、また練り剤の量や種類を変えることよって、さまざまな
緑色を作り出すのです。その後、それらのなかからいくつかの色を選び、それぞれの色ごとに作品を制作していきます。
光の表現
科学が色彩を光の屈折率の問題として説明しているように、色彩表現とはすなわち、光の感覚をわれわれに伝えることでもあります。
ヴェーバーが注意深く取り扱う顔料も、光があってはじめて、その色の差異を知覚されるわけです。したがって、彼女が自分で作り出した色彩には必ず、彼女が制作しているその時、その場所の光が含まれているといえます。
もちろん彼女は自然光で制作しており、スタジオのあるデュッセルドルフの光、ニューヨークの光、また旅行で訪れたヴェニスの光など、光の違いについて大変敏感です。
「ファルブミッテル」を通して彼女が表現しようとしているのは、実はこの、ある時ある場所で、自らが体験した、その場限りの光なのかもしれません。
一瞬として同じ光は無く、したがって同じ色というものもありません。それらは刻々と変化していきます。毎日が昨日とは違う日で、かけがえのないものです。
ヴェーバーは、あらゆる先入観を廃し、常に新しい気持ちで顔料を混ぜ合わせ、色を生み出し、キャンバスに向かうといいます。ペインティングナイフで顔料を何層にも塗り重ねる作業のうちに、画面に凹凸が生まれ、陰影ができ、また新たな光、色彩が生まれます。
今回の展示は、2008年5月の個展に続く日本で5度目の個展となります。4種類のフォーマットによるアレザリン・バイオレットの作品とメジウムとして卵黄を用いたカドミウム・イエローの作品を展示します。ぜひご高覧下さい。