SLASH / 05 『Syntactile』
会期: 2011-11-01 - 2011-11-03
参加クリエイター:
展覧会詳細
展覧会ジャンル:
アート
展覧会タグ:
平面
アートパフォーマンス
現代アート
開催内容
エマージング・ディレークターズ・アートフェア「ULTRA004」にて、2人展の連続シリーズ『SLASH』を開催致します。
第5回目となる『SLASH / 05 -Syntactile-』(11/1 - 3)では、東京藝術大学美術研究科絵画専攻博士課程に在籍中で、「5th Dimension(NO MAN'S LAND, 旧フランス大使館, 2010)」、「TERATOTERA祭り(PARCO吉祥寺, 2011)」等に出品した有賀慎吾と、多摩美術大学油絵科在籍中で、「OXYMORON(東京藝術大学, 2010)」等、また勅使河原三郎の舞台にもパフォーマーとして多数出演しているナイル・ケティングの2 人展を開催します。
有賀慎吾は、黄と黒の2色を基調に絵画やインスタレーションを制作しており、前者は魂・光の色、後者はその影・闇を表しています。光の側に隠され表面的には排除されてしまったものを、生き物の体内をレントゲで写しとったように描きます。それはまるで私たちの血管、あるいは細胞を通して脈々と受け継がれるように、また地球上を走る水脈を通って他者と繋がるようにして、共通の認識として知覚するかのようです。
Nile Koettingは、音から喚起される記憶や感覚などをテーマに作品を制作しています。音や映像、空間をインスタレーションすることで、五感を行き来し共感覚を引き起こさせます。それは肉体を振動させ、個人や性別も超えた外部との接続、共鳴さえも可能にしてくれます。
タイトルとなる『Syntactile』とは、言語学において、文を構成する単語同士の結合の仕方である“Syntax”と、触覚という意味の“Tactile”を組み合わせた造語です。音から色、形から匂い、あるいは時間も場所も全く違う別の記憶をふっと喚起させたり…そういった五感の行き来を通して日常を別のモノに置き換え、言語を介して行われるコミュニケーションを超えて、より内部のイメージに訴えかけてきます。
是非とも足をお運び頂き、表現の可能性を感じてもらえたら幸いです。
『SLASH』とは…
ファンが作った2 次創作作品(ファン・フィクション)の中で、キャラクター同士が結びつくカップリングを示す際に、間にスラッシュ記号( / )を入れたことから、それらを総称して「スラッシュもの」と呼ばれるようになりました。
この企画『SLASH』では、単に2 人のアーティストを並べて展示するだけではなく、事前に幾度となくミーティングを重ね、お互いのイメージや意識を深く理解するところから始めていきます。その上で、それでは作品を通して、自分たちは今、社会に対していったい何を提案できるのか、何が可能であるのかを話し合い、展示プランを決めます。
また、それはDM のデザインにも及び、2 人の目的から抽出したイメージやキーワードを受け、アートディレクターのCRAFTIVE が一つの作品を生み出すように制作しています。
その時代の流行や、1人のアーティスト、キュレーターの視点に任せるのではなく、それぞれが考えを出し合って話し合い、自分達の手でまず価値をつくっていくことこそが必要であると考えます。個人で完結するのではなく、また勝ち負けではないところで、それぞれの思想が交わること、そこから生まれる想像力の可能性を信じて探っていきます。