【休館】記憶と空間の造形 イタリア現代陶芸の巨匠 ニーノ・カルーソ

【休館】記憶と空間の造形 イタリア現代陶芸の巨匠 ニーノ・カルーソ

開催概要

会期
2020年02月27日 〜 2020年04月12日
会場
岐阜県現代陶芸美術館 (岐阜県多治見市東町4-2-5)
ジャンル
クラフト
タグ
陶磁

開催内容

 イタリア現代陶芸の巨匠ニーノ・カルーソ(1928-2017)は、神話性、象徴性を制作におけるテーマの一つとしています。初期は、自身のルーツであるシチリアの記憶と結びつけた装飾的な器物を制作していましたが、次第に古代ローマやギリシャ、エトルリアの遺跡等を思わせる壁面や柱、門などの形態制作を通じて、古代と現代を結ぶ空間の構築へと向かいます。こうしたカルーソの表現は、日本を含め世界中で高い評価を得ています。
 またカルーソは、美濃焼で知られる当地の世界的なコンペティション、国際陶磁展美濃の第1回展(1986年)から第6回展(2002年)まで審査員を5度歴任するなど、美濃にもゆかりが深く、この国際陶磁器展美濃は、2020年秋に第12回の開催を迎えようとしています。
 本展は、ニーノ・カルーソの偉業を、92点の代表作と数々のデザインワークやスケッチなどの資料を通じて紹介する、日本で初めての本格的な回顧展です。

[見どころ]
没後世界初、そして日本初の回顧展
イタリアを拠点に世界で活躍し、その知性と造形性が高く評価されたイタリア現代陶芸の巨匠ニーノ・カルーソの没後初めての回顧展です。
本展開催は、京都会場(京都国立近代美術館 会期2020.1.4─2.16)と岐阜会場(当館)のみ。活動を始めた1950年代頃の造形的な器物から鉄の彫刻、そして鋳込みの技法で制作した陶パーツ(モジュラー・ユニット)を組み合わせる作品まで、代表作92点と作品の構想過程がうかがわれる資料を展示します。初期から晩年に至るカルーソの造形世界を知る決定版となります。

古代と現代を結ぶ空間を展示室で体感
カルーソは、神話性、象徴性を制作のテーマの一つにしていました。初期は古代ギリシャのアンフォラやエトルリア文明の文物、シチリアのアッダウラの岩石のざらついた質感にイメージを得るなど、古代の記憶と結びつけた装飾的な器物を手がけました。そして次第に古代ローマの遺跡を思わせる壁面や柱、門などの形態の作品によって、古代と現代を結ぶ空間の構築へ向かいます。
展示される作品は、現代の空間と融合しながら人々に古代地中海文明への憧憬を誘うことでしょう。

発泡スチロールを使った画期的技法で生まれたモジュラー・ユニットがつくりだす世界
1960年代中頃以降、カルーソは発泡スチロールを伝熱線で複数のパーツにカットしたものを原型として、鋳込み技法で作品制作を行うようになります。これは土や石膏で原型を作ってきた陶磁器業界・陶芸界において画期的なものでした。カルーソはこの技法でつくられたモジュラー・ユニットを組み合わせ、空間を構成することの可能性を拓きました。そして多くの公共建築を彩り、マラッツィ社などの著名な陶磁メーカーからは、カルーソデザインの様々なタイルやスクリーンなどが発売されました。これらの作品群は、空間に特有のリズムを与え、高い評価を獲得しました。