記憶の珍味 諏訪綾子展 Taste of Reminiscence Delicacies from Nature
開催概要
- 会期
- 2020年01月18日 〜 2020年03月22日
- 会場
- 資生堂ギャラリー (東京都中央区銀座8-8-3 東京銀座資生堂ビル地下1階)
- ジャンル
- アート
- タグ
- インスタレーション
開催内容
資生堂ギャラリーでは、2020 年1月18日 (土) から3月22日(日)まで、諏訪綾子の個展『記憶の珍味』を開催します。諏訪綾子は、本能的な無意識の感覚に訴えることのできる表現媒体として「食」を扱い、体験者に新たな問いや発見をもたらすことを追求する、現在、世界で 高い 注目を集めるフードアーティストです。
本展で諏訪綾子は、誰もが個人的にもっている記憶をテーマに 新たな「食」の表現に取り組みます。諏訪は、記憶を私たちの意識であると同時に無意識でもあり、私という自己そのものと捉えます。展覧会を通じて記憶を美しくかけがえのない珍味として 「 あじわう 」 ことで、 「わたし」自身をあじわう体験の創出に挑戦します。 また、本展で諏訪が表現する 「食」の 体験は、自然の美しさや儚さを感じ、それを和歌に詠み、香を聞き、茶を点てるという遥か昔から日本人が行ってきた 他者との「感覚の共有」であり、 同時に日本人の美意識や精神性を育んできた「自然からのインスピレーション」を受け取って自らの感覚を研ぎ澄ませるという体験でもあります。
【会場内での試み】
展示会場には、諏訪が様々な香りから調合した数種類の「記憶の珍味」を来場者が実際にあじわうことで、自身の記憶を呼び起こす体験の場が設けられます。また、自然の中から生じた有機的なかたちをともなった「記憶」をあじわうための幾つものツールがインスタレーションとして展示 されます。
会期中には、不定期に、ギャラリー内で、諏訪自身が自らの記憶をゲストとともにあじわい、その感覚を共有する参加型の パフォーマンスを実施する予定です 。 諏訪自身 がその場でもてなす生の「記憶の珍味」を あじわう こと は 、ゲストにとってそれぞれの個人的記憶を共有することができるようなリチュアルで ドラマティックな体験 を生み出します 。
【来場者の経験】
現代の文明社会に生きる私たちにとって、自然に寄り添い感じ取られる感覚を他者とともに共有することは、もはや貴重な経験となったのではないでしょうか。 本展で、来場者はあじわいを通じ自らの記憶を他者と共有することによって次第に開かれていくコミュニケーションを経験するとともに、「自然からのインスピレーション」を体感することでしょう。そして、 それは 日本人 が受け継いできた 繊細な美意識や内面的な精神性という 捉えがたい感覚を他者と共有 し、 「わたしとは何ものなのか 」 という問いに想いを馳せる機会となるはずです 。
資生堂は日本をオリジンとし、日本人の美意識と精神性に育まれた繊細な美しさを今の時代に更新していくことで、人々の生活をより良いものへとすることを使命としています。本展が紹介する、記憶をあじわうことがもたらす「自然からのインスピレーション」を共有する体験が、私たちの日常の新たな刺激と楽しみのきっかけとなることができれば幸いです。
諏訪綾子(すわあやこ) アーティスト・food creation 主宰
石川県生まれ。金沢美術工芸大学卒業後、
2006 年より food creation の活動を開始、主宰を務める。欲望、好奇心、進化をテーマにした食に関する作品をパフォーミングアート、インスタレーション、ダイニングエクスペリエンスなどの手法で数多く発表。
本能的な無意識の感覚に訴えることのできる表現の媒体として「食」を扱い、感情、記憶などの内在する感覚を「あじわい」で伝えることで、体験者に新たな問いや発見をもたらす作品が特徴。美食でもグルメでもない、栄養源でもエネルギー源でもない新たな食の可能性を追求している。
2008年、金沢21世紀美術館で初の個展「食欲のデザイン展 感覚であじわう感情のテイスト」を開催。現在までに東京・ 金沢・ 福岡・シンガポール・パリ・香港・台北・ベルリン・バルセロナなど国内外で「ゲリラレストラン」、ダイニング エクスペリエンス「 Journey on the table 」を開催。
2014-15 年、金沢21世紀美術館 開館10周年記念展覧会「好奇心のあじわい 好奇心のミュージアム」を、東京大学総合研究博物館とともに開催。 2019年「 Journey on the To ngue 」が EUと アルスエレクトロニカによるアワード「 STARTS Prize 」の Winners に選定される。