ジョン・グールドの鳥類図譜 -19 世紀 描かれた世界の鳥とその時代

開催概要

会期
2019年10月28日 〜 2020年02月02日
会場
玉川大学教育博物館 (東京都町田市玉川学園6-1-1)
ジャンル
その他
タグ
トークイベント

開催内容

「鳥類図譜の成り立ちと技術」「グールドの鳥類学」「1 世紀の鳥類図譜」などをテーマに、グールドの鳥類図譜を中心とした、同時代に制作された他の鳥類図譜、グールドのスケッチ、レイアウト画などによる図譜の制作過程や石版画の制作方法がわかる資料、鳥類の進化の様子をグールドの図版で示した鳥類系統樹マンダラなどを展示します。

<ジョン・グールドと鳥類図譜について>
19世紀に活躍した博物学者ジョン・グールド(1804-81)はイギリス南部に生まれ、幼い頃から自然に親しみ、やがて剥製作りの技術を習得し、20歳の時にロンドン動物学協会附属博物館に勤務しました。世界各地から送られてきた未知の鳥の標本に接して鳥類に魅せられたグールドは、画才を備えた妻エリザベスの協力のもとに、1831年から鳥類図譜の制作を始めました。
グールドは、図譜に当時新しい印刷法として開発された石版画(リトグラフ)の技法を利用しています。制作は、まずグールドのラフスケッチや指示をもとに構想を練り、画家たちが水彩による原画を作ります。次に原画(輪郭)を石版に転写し、石版印刷業者が製版と印刷を行います。そして刷り上がった墨刷石版画に、色付け師が筆で一枚一枚色を加えて完成させました。石版画は、鳥の羽の柔らかさや繊細さを表わすのに最も適した技法でした。

販売は予約制で、数枚~10数枚ごとにできあがった分冊を購入者のもとに送り、分冊がそろった時点で購入者自身が製本し、1巻としていました。 グールドが制作したインペリアル・フォリオ判(約56×39cm)の鳥類図譜には、『ヒマラヤ山脈百鳥類図譜』(全1巻)、『ヨーロッパ鳥類図譜』(全5巻)、『オオハシ科鳥類図譜』(全1巻)、『キヌバネドリ科鳥類図譜』(全1巻)、『オーストラリア鳥類図譜』(全8巻)、『アメリカ産ウズラ類鳥類図譜』(全1巻)、『ハチドリ科鳥類図譜』(全6巻)、『アジア鳥類図譜』(全7巻)、『イギリス鳥類図譜』(全5巻)、『ニューギニア及びパプア諸島鳥類図譜』(全5巻)などがあります。それぞれの制作部数は約200~500部と限られており、世界的にも貴重な資料となっています。

<玉川大学教育博物館とジョン・グールド鳥類図譜>
玉川学園創立者の小原國芳は「全人教育」を実践するうえで、ホンモノ(実物)に直接触れ、体得することの大切さを説き、創立以来、教育・学習の参考となる資料を集めてきました。これに基づき、教育に関する資料および教育に役立つ資料(絵画・彫刻)などの実物資料約 4万点を所蔵しているのが玉川大学教育博物館です。創立者の跡を継いだ小原哲郎(1921-2011)は、グールドの鳥類図譜の優れた芸術性・学術性に着目し、教育にとどまらず、人類共通の文化遺産として保存・活用したいとの思いから、1992年から 17年間をかけて収集を行いました。玉川大学教育博物館は、上述のグールドの大判鳥類図譜40巻と小型の図譜『オーストラリア及び近隣の島々における鳥類の概要』を所蔵しており、これは国内では最大のグールドコレクションとなっています。

※展示期間の前期と後期で一部の資料の入れ替えがあります
前期 2019 年10月28日(月)~12月7日(土)
後期 2019 年12月10日(火)~2020年2月2日(日)

ジョン・グールドの鳥類図譜 -19 世紀 描かれた世界の鳥とその時代