泉 茂 「Drawings 1960's」
会期: 2019-08-24 - 2019-09-08
参加クリエイター:
展覧会詳細
展覧会ジャンル:
アート
展覧会タグ:
平面
開催内容
このたび、Yoshimi Artsとthe three konohanaは、泉 茂(IZUMI Shigeru, 1922-95)の展覧会を2年ぶりに共同開催いたします。
一昨年は双方のギャラリーで1970年代から90年代の晩年までの絵画作品を、昨年はYoshimi Artsにて60年代後半から70年代前半の絵画作品を紹介しました。泉の作家活動の再考・再評価へ向けての継続的な取り組みとして、本展は1960年代に制作されたドローイングに焦点を絞り、2会場で約20点を公開します。
瑛九や早川良雄らとデモクラート美術家協会を結成した1950年代に、国内での版画家としての評価を確立した泉は、その後ニューヨークとパリに活動の場を移した1959年からの10年間に、自らの作風を大きく転換する時期を迎えます。ニューヨークでは抽象表現主義からポップアートへの移り変わり、パリではアンフォルメルの動向に触れ、以後、描くことの本質を見つめ直す作品に取り組み続けることになります。
本展で紹介する泉のドローイングは、パリ滞在中から帰国直後にかけて制作したもので構成します。パリで発表を始めた「青のシリーズ」と「ストロークのシリーズ」のためのドローイングであり、彼がリアルな筆致をいかに解体して、新たな画面に再構成することに専心していたかを読み取ることができます。また、これらは絵画作品の制作過程という位置づけであることから、生前も発表されていないものです。泉の表現の重要な転換期にあるドローイングを通じて、彼の独特な作家活動の変遷を再考する貴重な機会となることでしょう。
【泉 茂(いずみ しげる) 略歴】
1922 大阪市に生まれる
1939 大阪市立工芸学校工芸図案科 卒業
1951 「デモクラート美術家協会」設立 (~'57)
1959 渡米、ニューヨークの版画工房「Pratt Institute」客員教授 (~'62)
1963 パリへ移住 (~'68)
1970 大阪芸術大学美術学科教授に就任 (~'92)
1995 逝去
□ 主なコレクション
和歌山県立近代美術館、国立国際美術館、伊丹市立美術館、西宮市大谷記念美術館、大阪中之島美術館準備室、大阪府、堺市、兵庫県立美術館、徳島県立近代美術館、東京国立近代美術館、埼玉県立近代美術館、宮崎県立近代美術館、町田市国際版画美術館、京都国立近代美術館、パリ市立近代美術館、カーネギー美術館、ニューヨーク近代美術館