マキ・ナ・カムラ

開催概要

会期
2019年09月07日 〜 2019年10月05日
会場
ANOMALY (東京都品川区東品川1-33-10 Terrada Art Complex 4F)
ジャンル
アート
タグ
オープニングレセプション、トークイベント、平面

開催内容

マキ・ナ・カムラ(大阪生まれ/ベルリン在住)は、愛知県立芸術大学で絵画を学んだ後に渡独、デュッセルドルフ芸術アカデミーで、ヨーゼフ・ボイスに師事したイェルク・インメンドルフのもとで学びました。2013年にファルケンロート賞を受賞、2014年にクンストラーハウス・ベタニエン(ベルリン)、およびオルデンブルガー・クンストフェライン(オルデンブルグ)で個展を開催、2015年にビルバオ・アルテ現代美術センター(ビルバオ)で個展、2017年にはオストハウス美術館(ハーゲン)で大規模な個展を開催、CFA(コンテンポラリー・ファイン・アーツ、ベルリン)、ドーン・ダエネーンス美術館(ベルギー)でも立て続けに個展を開催するなど、ヨーロッパを中心に目覚ましい活躍を続けています。ちょうど現在はベルリンのグーツハウス・シュテーグリッツで個展が開催されています(9/29まで)。また、パリ市立近代美術館などに作品が収蔵されています。

マキ・ナ・カムラは、ピアニストが作曲家の作品を自由に解釈するように、あるいは、かつてピカソがマネの作品を通じて新しい表現を見出したように、ジョルジョーネ(c.1477/1478-1510)、ニコラ・プッサン(1594-1665)、ピエール・ピュヴィス・ド・シャヴァンヌ(1824-1898)、ジャン=フランソワ・ミレー(1814-1875)などの美術史上の画家への言及を明らかにしつつ、ルネサンスから現代までのヨーロッパの絵画を積極的に活用しながら、革新的かつ独特な手法で新たな表現を獲得している稀有なペインターです。油絵具と水彩絵具を混ぜ合わせるなどして開発された独自のカラーパレットから生まれる、光沢や瑞々しさをたたえた透明感のある美しい色彩、輪郭を持たない繊細な色面が重層的に配置されたダイナミックな画面、身体的所作を連想させる印象的なブラッシュストロークは、多くの人々を魅了してやみません。

「イメージは生きて変化し続けている。見る人がいる限り、イメージは様々な方法で取り込まれ、観察され続ける」とナ・カムラが言うように、過去(の絵画)のイメージを元に着想される新しい解釈が現在(の絵画)のイメージを更新していくのでしょう。

  "まるで、*砂糖が水にだんだんとけゆくのをみていた子どもが、自分の体はそんなふうにお風呂にとけ
  出さないのにな、とひとり問うてみるかのようなもの展 * ジャン・コクトー、'Aus Gesprächen mit André Fraigneau' "

上記の本展タイトルの一節は、対話集"Aus Gesprächen mit André Fraigneau"の中で語られたジャン・コクトーが引用したピカソの言葉です。この一節に含まれるような、曖昧かつ豊かなイメージの源泉こそ、マキ・ナ・カムラの絵画が描こうとしている場所なのかもしれません。

本展では、ナ・カムラの最新ペインティングをご紹介するほか、文筆家・キュレーターの上妻世海氏による書き下ろしのテキストが収録された小冊子を発売予定です。また、展覧会初日には、ナ・カムラと上妻氏によるトークイベントも開催いたします。
多様化する現代の美術表現のなかで、絵画の本質と可能性を探求し続けるペインター、マキ・ナ・カムラの個展に是非ご期待ください。

マキ・ナ・カムラ