世界を変える美しい本 インド・タラブックスの挑戦
会期: 2019-06-25 - 2019-08-18
参加クリエイター:
展覧会詳細
展覧会ジャンル:
アート
展覧会タグ:
絵本
開催内容
南インド、チェンナイ(旧マドラス)にある小さな出版社、
タラブックス(Tara Biooks)が、世界から熱い注目!
タラブックスは、インド南部のチェンナイを拠点とする出版社で、1994年の設立以来、子どもや大人向けにハドメイド本やビジュアルブックの出版を中心に行ってきました。そのジャンルは児童文学、写真、グラフイックノベル、芸術、美術教育と多岐にわたります。インド土着の人々や各地に伝わる芸術を取り上げ、他に類を見ない試みで、民俗画家たちの作品を初めて本にしたパイオニアと言えます。
タラブックスが本を製作するにあたっては、内容やデザインはもちろん、印刷や製本の方法に至るまで、編集者、作家、画家、デザイナーや印刷職人が意見を出し合うチームでの本づくりにこだわると共に、本のかたちの可能性を学び、追及し続けています。その結集、デジタル隆盛のこの時代に、紙の本に人々の関心をむけることができました。
本展は、タラブックスの美しい本と、出版社としての社会的な取り組みを日本で初めて本格的に紹介する展覧会です。
「インドのローカルからグローバルヘ」精力的に発信し続けるタラブックスの活動の広がりを多数の資料や映像を通してお愉しみいただき、その尽きせぬ魅力にふれていただける絶好の機会と言えます。
タラブックスの歴史を刻んだ本
シルクスクリーンで作った最初の絵本をはじめ、タラブックスの設立から10年の間に発行された歴史を刻んだ10冊を紹介します。
ゴンド芸術と『夜の木』
インドのさまざまな地域の民族画家たちと組んで本をつくってきたタラブックス。特に、インド中央部に暮らすゴンド族の芸術家とは数多くの取り組みを行ってきました。ここでは、代表作の『夜の木』をはじめ、ゴンド族との仕事を原画や資料で紹介します。
民俗画家との本づくり
それぞれの伝統やスタイルを大切に保ちながらも、民俗の伝統的な話をいかに本にしていくか、新たに挑戦していくか。タラプックスは各画家たちと話し合いを重ねなから本を作っています。
語りから本へ 本から語りへ
語りと絵で話を伝える伝統をもつインドの民俗芸術。タラブックスはこの伝統を本にするにあたり、造本やレイアウトを工夫し、語りの声の味わいを残すように努めるなどさまざまな挑戦をしています。本展では、語りにつかわれる絵巻物もあわせて展示します。