大学では社会学専攻。在学中より土・火・水・木・気、 人の掌を介して創り出される陶作品の表現に魅力を感じ創作活動を始める。
山梨・佐賀の窯元での修行を経てイタリア・リトアニアなどで創作・個展・築窯・アートプロジェクト参加。
留学中、南仏ヴァロリスの博物館で出会ったメソアメリカの土器や土偶に大きな衝撃を受けて以来、よりプリミティブな表現・創造・生き方に傾倒。2018年よりYokosuka art valley HIRAKU(横須賀田浦)に移住。2020年穴窯築窯 。主に間伐材を燃料とした野焼きと穴窯焼成による焼締め作品の創作を中心に活動中。(2010年~)横浜市埋蔵文化財センター・三殿台遺跡において、土器修復・デジタル実測などの調査補助や考古サンプル制作・遺跡内土器作りワークショップの指導なども務める。
土器創作について
イタリア留学中、南仏 ヴァロリスの博物館で出会ったメソアメリカの土器や土偶に大きな衝撃を受けた。翻って日本は...?『縄文』に傾倒していったのは、その頃だった。表現や創造する事、日本とは、根源的な生の営みとは...
一介の表現者として最も注視したいのは、卓越した技術もさる事ながら、五感を介して何を感受し造形としてどう反映し具現化されたのかという点である。
社会学を専攻し、本質的な豊かさとは何か?生きるとは?という事を常にテーマとして持っていた事もあり、その時受けた衝撃はそういったテーマにシンクロしていた事に起因したものであり、その後の活動の方向性を指示す貴重な経験となった。
浄火から産まれたその朴訥とした土の塊は長い年月を経た今でもなおパワーを放ち続けている。芸術は時代や社会背景、あらゆるボーダーを乗り越え、対峙した者の心の内奥と対話する事が出来るのだという事を改めて感じさせる。
しかし現代に生きる我々が手放しで縄文礼賛し、縄文風土器をプロダクトとして産むのではなく“今”を創造する事こそ『縄文』と向合う事であると信じている。
特に実践としての『Quark』シリーズは、球体という時代も地域も背景も関係なくごく身近にある形状を基底にして、現代社会で感受し得る様々な万象を収斂し構築する試行錯誤の作業である。また野焼きを中心とした薪焼成は自然のエレメンツ何れを欠いても決して成
し得ない重要な工程であり、土創作と薪焼成合わせて更にブラッシュアップをして行きたいと考えている。
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