制作の手がかりは、使い込まれて手に馴染んだ愛用の革製品や洗濯物の山、いつも身近にあり毎日少しづつくたびれていく大切なものたちです。
傷をパテで埋めたり布をあてたりして補修し、手垢による光沢を増していくことで、いっそう利便性や合理性を超えた存在になります。
モチーフを通して、親密度や共有した記憶、存在感そのもの、どのように関わったのかという自己と世界の境界線を見ており、そこには要素のせめぎ合いがあります。
世界からの干渉を受け入れ、自らの輪郭線が変化していくこと。それが歳月を重ねるということであり、塗り重ねられた変化の痕跡は、とても美しいと感じます。
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