杉田直樹は、誠之小学校、郁文館中学、第一高等学校、東京帝国大学と文京区内の学校で学んだ医師で、府立松澤病院副医院長、名古屋帝国大学教授などを勤めました。
若い頃には文学の道を志した杉田の仲間たちには、詩人の江南文三、作家の谷崎潤一郎、歌人の斎藤茂吉など、文京ゆかりの文人も多くいました。特に谷崎との交流は深く、谷崎が帝国大学を退学した際に杉田の利用証を使って大学の図書館を使ったこと、谷崎の父が亡くなる前に何度も診察に赴いたことなど、様々なエピソードが伝わっています。杉田家資料の中には、大学生の谷崎から寄せられた貴重な葉書もありました。
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