[作家ステートメント]
重なり合う線は、過去に自身の身体を通って描き残された運動のためのドローイングです。この一本一本が描かれた時間は目に見えませんが確かに存在していて、それらを画面上に積み重ねることで時間という対象に実体を与え可視化する試みを行います。
フラットに見える画面には何層も塗り重ねられた絵の具の層が閉じ込められていて私たちの日常もこの薄い膜のように少しずつ積み重なっていくもののように感じます。あらゆるものがデジタル化していく世の中において、自身の存在や今という時間について意識を向けることは日々の生活に少しの変化と豊かさを与えるような気がします。
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