けいみず(Kaymizu)
プロフィール
■直近の主な活動経歴
2021年8月 絵本「ノーベンバー」出版
2021年9月 個展「9月なのにノーベンバー」
2022年1月 個展「ひどくビジーでそれでいてポップなキミの夢が
こんなだったらいいのに」
2022年7月 「made in Japan」(Noho M55 Gallery/ニューヨーク)
2022年10月 「Salon Art Shopping Paris」(Carrousel du Louvre/パリ)
2022年12月 「made in Japan」(Galerie Mona Lisa/パリ)
2022年12月 「冬の藝術展」(東京藝術劇場/池袋)
2023年7-9月 個展「Candy Pop Party」(タリーズ新宿二丁目店/新宿)
2023年8月 「Independent Tokyo 2023」(東京ポートシティ竹芝/浜松町)
2024年1月 個展「Acrylic Power Pop Art」(DIG THE LINE DOORS/原宿)
2024年2月 「全日本アートサロン大賞展」(国立新美術館/六本木)
2024年2-3月 個展「Pop is pouring out of my brain!!」
(GALLERY&CAFE CAMELISH/六本木)
2024年8月 「Independent Tokyo 2024」(東京ポートシティ竹芝/浜松町)
2024年11月 「第14回躍動する現代作家展」(国立新美術館/六本木)
2025年2月 「第30回日本の美術~全国選抜作家展~」(上野の森美術館/上野)
自己紹介
けいみずはアクリル板を用い、カラフルでポップな作品を制作している。そのテーマの多くは「価値観」をめぐる問いかけだ。
彼がアクリル板を選ぶ理由は、プラスチック素材が持つ特性にある。プラスチックは、柔軟で自由に形を変えられる一方、一度固まるとその形が固定される可塑性を持つ。この性質は、人間の思考や価値観のプロセスと通じている。柔軟な発想や新しい視点は、時間とともに定着し、やがて「常識」や「正義」として固まっていく。その過程を象徴する素材として、けいみずはアクリル板を支持体に選び、思考の変化と定着の両面を視覚的に表現している。
また、彼の作品に登場するキャラクターたちは、しばしば“オルターエゴ”のメタファーとして描かれている。いまや私たちの社会はSNSを主な舞台として成立しており、人々は“本当の自分”ではなく、“SNS上の人格”として日々発信を行っている。けいみずのキャラクターは、そのSNS人格がまるで本体であるかのようにふるまい、逆に“素の自分”が取り残されていく――そんな現代のねじれたアイロニーを、ポップでキャッチーな表現に落とし込んでいる。
そして、そのキャラクターの背景には、価値観がぶつかり合い、互いに影響し合う様子も反映されている。例えば、陣取り合戦のようなポップな色彩の対立は、異なる文化や宗教、地域的背景を象徴するものだ。鮮やかな色のせめぎ合いは、価値観の多様性を際立たせながらも、その背後に潜む葛藤や矛盾を暗示している。
このテーマは、異なる宗教や民族間の争い、侵略された土地の痛み、弾圧される人々の苦しみといった現実世界の状況から着想を得ている。しかし、それだけではない。けいみずは、こうした価値観の対立を通して、より普遍的な問いを投げかけている。それは、「正しい」とされる価値観の下で私たちはどのように生きるべきか、またそれが私たちの本当の望みと一致しているのかという問いだ。
市井の人々の思いとして、けいみずの作品はこう語りかける。「この世界で正しいとされることが、私たちが望んだものではなかったとしても、私たちはこの世界で生きていかなければならない」。それは諦念ではない。希望だ。それは、価値観が固定化されているように見えても、永遠に不変のものではなく、時代とともに柔軟に変化し続けるものである、という信念だ。
まるでプラスチックが形を変えるように、価値観もまたその時々の状況や必要性に応じて形を変える。そして、変化し続ける世界に寄り添うように、けいみずの作品もまた進化を続けるだろう。それは、固定された考え方への挑戦であり、新しい視点への希望を内包している。
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