[作家ステートメント]
飛石は碧々と繁る苔の雲海に浮かぶ小島のよう。 軸をずらしながら組まれた石の上を渡ってゆくと、自ずと視線は回遊し、客人が意識せずとも庭の主人の 思惑によって庭の情景を堪能することになる。
庭は主人の意図・意匠と自然物が成す偶然性・現象が合わさり一度切りの「間」を作り出す。
紙の上に幾重にも色を流しこみ、偶然性を引き出しながら、混ざり、滲み、揺らぎ、石の肌理や表情が生 まれていく。紙の中に私の意図とそれを超えた現象が共存し始める。そこに現れるのは自然そのものでは なく現象を抽出した秩序でありデザイン(庭)である。 新たなこの庭に飲み込まれるように、そして私自身が没入できるように制作をする。
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