主としてりんごを、果物をモチーフに制作しています。
りんごと聞くと、果物と聞くと、我々はどうイメージするでしょう。
甘いのか、みずみずしいのか、かわいらしいのか。
果物というものはあまりに普遍的で、日常にもありふれているモノです。
ゆえに、じっと見つめなくても浮かんでくるイメージがあります。
このように、身近であるモノほどぼんやりと見える現状でも、
「そうに違いない」と信じ、
それが普遍的なイメージとして定着します。
自らが普遍的だと思うモノを様々な角度や距離感で見つめてみると、
視界はそれほど鮮明ではないと気付かされるものです。
対象を見つめ続けるということこそ、
我々が必要とする営みだと考えるのです。
重なる色を。
融けるような姿を。
声もなく流れる匂いを。
形骸的で曖昧なものたちをただ見つめて。
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