隠れマウンテン&ヴォルカノイズ Vol.1

2011/11/18-2011/2/20 VOLCANOISE
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    会 期
    20101118日 -  20110220
    開催時間
    18時00分 - 18時00分
    この情報のお問合せ
    VOLCANOISE
    tel: (03) 5296-8807 fax: (03) 6730-9680
    mail: infovolcanoise.com
    情報提供者/投稿者
    開催場所
    VOLCANOISE
    住所
    〒101-0021 東京都
    千代田区外神田 2-1-4 松住町別館 201
    最寄り駅
    御茶ノ水
    電話番号
    03-5296-8807

    詳細

    参加クリエイター

    展覧会内容

    作者不在ー鴻池朋子の未発表ドローイングを観客の想像力のみでひも解く

    本プロジェクトは、鴻池朋子の未発表ドローイングを公開しながらも、作者本人は介在せず、それらの作品を観客の想像力のみによってひも解いていくという試みです。毎回1〜5名程の予約を受け付け、知らない者同士が実際に作品を手に取り語り合いながら、観客自身の独自な眼で作品を見抜いてゆく場をつくります。作者はいない、あるのは作品だけ。ここでは、観客である私たちが見て語っていくしかないのです。

    2008年、鴻池朋子の個展「隠れマウンテン&ザ•ロッジ」(ミヅマアートギャラリー)において、襖の作品が発表されました。鴻池が襖の作品を制作したのは初めてのことであり、内と外を断絶するキャンバスのような不動の平面に表層的な世界を描くのではなく、空間を仕切る建具として可動する柔らかな襖に描かれた絵が、「開く」ということで奥行きをもたせ、深層に近づくことを意図しています。平面の背後、つまり表面に描かれるモチーフの奥に隠されているものを見る者に想像させ、作者の内側と外側にいる人間の境界を開いて溶解させようという試みでもあったのです。「一番言いたいことは山に隠してある」というコンセプトのもと、作者の内面を包み隠すものを、一枚ずつ見る人に剥がさせるような挑発的な行為は、この展覧会から現れてきた動向であり、鴻池の活動における指標となりました。

    どんなに壮大なプロジェクトも、小さなラフドローイングから始まります。そこには、他者の眼を意識せずに作者が自由に描き泳ぐ生の姿が現れ、完成作品とは全く別の姿が垣間見えます。ラフドローイングは、作品というよりも「完成作品までの資料」として扱われがちですが、描き方や素材のヒエラルキーを超えたところに新たに見えてくる価値、発見があります。作者の体に近い場所に位置するラフドローイングには、作者にしか見ることができなかったビジョンがあふれているのです。「隠れマウンテン&ザ•ロッジ」において、「芸術はいつも言葉で語れないものを、その背後に隠している」と鴻池は語っています。本プロジェクトでは、そこをあえて観客の言葉で語ることによって、過去に漂流していた作品をよみがえらせます。

    今回のVol.1では、1997年の<SOFT>展から2008年の<隠れマウンテン&ザ・ロッジ>展までの約10年間に描かれた、鴻池の数百にもなる未発表の下絵やラフドローイングの中から、”ヒトの姿”に注目した作品数十点を選び出し、鴻池作品の「歩み」を追跡してゆきます。観客という「見る人」は、これらの作品を前にして、作者でさえも気がつかない、創造する人間の揺れ動く思考を発見することでしょう。
    本プロジェクトは、さらに進化しながら、次回のVol.2(3月初旬予定)へと続きますので、どうぞご期待ください。
    坂本里英子(VOLCANOISE)

    画像説明:
    「<隠れマウンテン―襖絵>のための下絵」2008
    鉛筆、紙 25.7×36.4cm ©Tomoko KONOIKE

    関連イベント

    鴻池朋子展 「隱れマウンテン 逆登り」
    会期: 2011年03月09日 - 2011年04月09日
    MIZUMA ART GALLERY
    http://koten-navi.com/node/5047

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